タニガワスゲ

Carex forficula 谷川菅
カヤツリグサ科 スゲ属 アゼスゲ節
高さ30〜70p、多年草
花:果期4〜6月、茎の上部に3〜6個の小穂、鱗片は黒紫色、小穂は2〜5cmで直立

《名前の由来》 渓流沿いにあることからかなあ??
学名:種小名のforficulaは鋏(ハサミ)が関係してそうだ
果胞の口部が鋭く2歯になっているからかなあ???

《場所》 北海道〜九州:山地の渓流などの水辺の岩の上や石の間など

いしのまきで。
暗めの渓流の脇の狭い車道からのぞいてみると 岩のそばにスゲ属の株があったので、 低い崖をおそるおそる降りてみたらタニガワスゲらしい。近くにはナルコスゲの株もあった
タニガワスゲ、株
”根茎は短く、密に叢生し大株になる”

高さは60cm余りだった
タニガワスゲ

花穂をアップしてみた
鱗片は黒っぽい
タニガワスゲ、花穂
苞葉は葉鞘がないそうだけど 撮っていなかった。右端の様子でちょっとわかるような?

頂小穂が雄性で1個 側小穂は雌性で4個ぐらいついていた
タニガワスゲ
'25.05.09

1つもらってきた
雌小穂の長さは長いので5pぐらい
”葉幅2〜4mm”とのことだが、2.5〜4oぐらいだったので当てはまる
タニガワスゲ、雌小穂
”小穂は2〜5cmで直立”
”基部の鞘は葉身がなく濃褐色、糸網を生じる”そうだが そこは見逃した

雄小穂は普通より少し長かった
タニガワスゲ、雄小穂
'25.05.09

タニガワスゲ、柱頭、鱗片
”雌鱗片は側面が黒紫色、中肋は緑色、果胞より短い”

果胞の長さ3.5cmぐらいだった
タニガワスゲ、小花、鱗片サイズ
”果胞は長さ3.5〜4o、扁平、嘴が長く縁に小歯がある、口部は鋭い2裂”
タニガワスゲ、果胞、サイズ
果胞の表面には側面を除いて脈はない

”果実は長さ約2o、倒卵形、断面はレンズ状” 長さは2oぐらいだった
タニガワスゲ、果実 サイズ
'25.05.09

あまりはっきり撮れてないけど 葉の表側
タニガワスゲ、葉表
'25.05.09

葉の裏側は白っぽい(紛白色)
タニガワスゲ、葉裏
'25.05.09

雄小穂 葯が残っていた
タニガワスゲ、雄小穂一部
'25.05.09

柱頭は2岐 鱗片は果胞より少し短め
タニガワスゲ、雌小穂一部
'25.05.09

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近隣の市で撮影したのも確かめてみるとタニガワスゲだと思う
山の伐採後の斜面の小さい渓流で。高さ30pないかだったが株はしっかりしていた
タニガワスゲ
'25.05.04

雄しべの葯が落ちてしまったのか、雄小穂の鱗片の黒さが目立つ
タニガワスゲ
'25.05.04

花穂
タニガワスゲ 花穂
'25.05.04

雌小穂
タニガワスゲ 雌小穂
'25.05.04

雄小穂
タニガワスゲ 雄小穂
'25.05.04

タニガワスゲ 果胞の先
嘴は長く、縁に小歯があり、口部は鋭く2裂 は当てはまる
さいたまのは 長い嘴の縁の小歯はそれほど目立たなかったけど 熟してくると落ちてしまうこともあるそうだ
タニガワスゲ 鱗片と果胞
'25.05.04

右は鱗片付き 左は柱頭がついたまま果実を取り出そうとして半面だけ剥けたもの
果実の長さは3oぐらい
タニガワスゲ 小花
'25.05.04


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