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一茶の俳句ですみれ想

小林一茶の俳句に手持ちのすみれ画像をあてはめてみました。
来年以降もっといいのを撮れたら差し替えたいと思っています。カナ?
一茶の俳句データベース(一茶俳句全集V1.05)を参考にさせていただきました。

(その1)   →(その2)

淋しさはどちら向ても菫かな

タチツボスミレ
よくであうタチツボスミレ すみれ探しに出かけて 目的のに会えなくても タチツボちゃんがなぐさめてくれます。 右を向いたも左を向いてもすみれ。 これだったらさびしくないですね

今少たしなくも哉菫草

ゲンジスミレ
句の意味がよくわかりませんが もっと多いといいなあという希望を込めてゲンジスミレ
ぱらぱらとしか見たことないので いっぱいある所を見てみたいです。

女衆に追ぬかれけり菫原

スミレ スミレがたくさんの草はらの土手
色がきれいに撮れなかったけれど なかなか すみれ原と言えるような写真がなく・・・
わたしも よく追い抜かれます。

菓子画どる敷居際より菫哉

スミレ
菓子画どる は かしえどる と読むらしいです。意味は? えどるとは なぞる という意味がありました。この句の場合はどうなんでしょうか? お菓子を食べようかなあとなぞっていたら 敷居の向こうからすみれが覗いていた とか(^_^;) 写真はこんな雰囲気かなあと思って選びました。 敷居の傍にすみれちゃんはいないので 石の上に顔を出していた スミレを代用です。

地車におつぴしがれし菫哉

ヒメスミレ
ヒメスミレ 地車は現代だったら車? でも車にひかれたら 立ち直れるでしょうか。
ここのは 引かれてないと思うけど・・・
左側の靴は 私のです。どういう体勢で撮ったんでしょうか^^;

菫咲榎もいはれありと云

ミヤマスミレ
榎じゃないけど いわれがあるかわからないけど 大きな木を ミヤマスミレが木登りしてました。
この木にはいわれがあるのでしょうか・・・

菫咲門や夜さへなつかしき

アリアケスミレ
ここのアリアケスミレは白っぽかったです。夜に明かりの下でも映えるかも。 門口に咲いてるすみれの写真がこれしかありませんでした。 ここだったら門灯で 夜も見えるかもしれません。

誰聞し軒の松哉菫哉

コスミレ
松は無理なので まつぼっくりか松葉と一緒に写ってるのがないか探したんですが 見つかりませんでした。 このお宅の庭に松があると想像〜。 松と一緒のすみれというのは 無理なので 軒だけ。。。

我前に誰 〜住し菫ぞも で使ったヒメスミレの写真のほうがよかったかもしれません。そっちは 松の木は写っていませんが、松の木の影がさしていて 落ちた松葉が2本ほど写っています。
ダブりますが ここにも入れておきます。
ヒメスミレ

蔓草を引かなぐりし菫哉

スミレサイシン

つるくさを ひきかなぐりし すみれかな
スミレサイシン  つる草をひきむしったらすみれが咲いていた っていうような意味でしょうか? 写真のすみれは スミレサイシンですが むしらなくても目立っていました。
つる草はどれじゃ とお思いでしょうが スミレサイシンの花の右側にみえる五枚のだ円形の葉がついているのはアケビの葉っぱ。アケビは木ですが 草みたいなのでつる草ににしました。
あけびは近くに取りつく木がないと 地面を長く這うそうです。

どっちにしようか迷ったもう一枚。アップしてるんだから迷ったとはいえないか^^;
オオタチツボスミレ
オオタチツボスミレです。つる?が伸びているのは何でしょうか。

野の菫あの家なくもあれかしな

花菫便ない草もほじらるゝ

マルバスミレ
便ない草とは便利じゃない草かな 雑草?
マルバスミレは 地方によってはなかなか見られないすみれのようですが ここの公園の片隅では雑草に交じって咲いています。
草刈りしたら刈られちゃいそうです。

厩菌の引かぶさりし菫哉

ノジスミレ
厩菌はまやたけと読むようです。 きのこなんでしょうか?
畑のすみで咲いていたノジスミレを・・・ 馬小屋の堆肥の上にかぶさってるか かけられたか を連想したんですが違うかも^^;

葎家も住でこそしれ菫咲

マルバスミレ
むぐらやとは 山野や道ばたに繁茂するつる草の総称で、 荒れ果てた家や粗末な家の描写に用いられることが多いとか。
 さいたまのはじっこの粗末な自宅(^_^;) 庭というよりは家を建てた残りという感じなんですが そこで咲いてたマルバスミレです。
この家には 現在 年の半分も行っていないのですが、今年は居なくなっていました。やはり住んでこそです。

余の草の引かさるゝ菫哉

ナガバノスミレサイシン
意味は違うかもしれませんが 周りをきれいにしてすみれを残してあったので。 自分で撮るときは周りが目に入っていないのでそのまま撮ってしまいますが 時々 前に撮影した方がきれいにしてあるのがあるので せっかくだからそういうのも撮ります。
ナガバノスミレサイシンが 回りの草やごみをきれいに取り除かれてあったので撮りましたが、 影になってうまく写っていなくて申し訳ないです(^^ゞ

我前に誰 〜住し菫ぞも

我前に誰が住しぞ菫咲 というのもあります。
ヒメスミレ
さいたまの家の近くのお宅のエントランスの隙間に生えていたヒメスミレ。 この家は以前は他の方が住んでいらっしゃって 住人が変わりました。んですが  次ぎに入られた方とはたぶん他人かと。 でも ヒメスミレは両方を知っているんだろうなあ ということで。
誰もいなさそうなときに 柵の間から手を差し込んで盗撮・・・

金糞も苔のふる也菫草

ミヤマナガハシスミレ
金糞とは砂鉄から鉄を作り出す時にできるのこりかすの鉄滓(てっさい))のことだそうです。鉄ということから 鉄を多く含む蛇紋岩を連想し  蛇紋岩地域のすみれを考えました。
その中からミヤマナガハシスミレです。
苔の上にいた写真があったので これだべ〜と選びました。 この年のこの日は雨で あまりきれいに撮れませんでしたが この日しか会ったことがないのです。

壁土に丸め込まるゝ菫哉

ヒメスミレ
壁土ように取ってきた土の中にすみれが居たっていうことでしょうか。
壁土は無理なので なにかの盛り土の上に咲いていたヒメスミレです。 写真の出来は無視の選択ばっかりです(-_-;)

このましき菫も咲よあみだ坊

薄菫是にも月のやどる也

シロスミレ
シロスミレを ものすごくこじつけで選びました。
薄はすすきとも読めるし 笹の意味もあるので こじつけて、ススキの仲間の草原で 笹のように細い葉をもつ 薄い色(白だけど^^;)のすみれ ということで〜〜〜(^^ゞ
月が宿った薄いすみれ って どんなのでしょうね〜

凡に三百年の菫哉

菫咲て手凹(の窪)程の名所哉

 菫咲く手凹程の名所哉 というのもあります。

エイザンスミ
エイザンスミレ
たぶん一番好きな句です。
すみれがあればいいので この句は何でも当てはまりそうで選ぶのも気楽です。

調子に乗って 3枚

ニオイタチツボスミレ
ニオイタチツボスミレ

ヒナスミレ
ヒナスミレの大群落出現。 来年はどのぐらい残っているでしょうか。

さほ姫のばりやこぼしてさく菫

ナガバノタチツボスミレ
さほ(佐保)姫とは春の女神で、ばりはおしっこのことだそうで つまり春の雨のことらしいです。
ナガバノタチツボスミレに会えたのは2012年でした。
雨の中でよく撮れなくて残念とおもったけれど ここで使えるとは(^_^;) 
おしっこか〜〜。春の女神におしっこをかけられたすみれちゃん

今めかぬ夕べ〜 の菫哉

ニョイスミレ
ニョイスミレ
今めくとは 当世風ではなやかなさま とあったので その否定で 地味なすみれを考えました。 身近なニョイスミレなんかどうでしょう。
一見地味ですが 有茎種ということもあって 出はじめの背が低い時から 初夏の背が高くなった時までいろんな表情があります。
あまり日が入らない林の道沿いで渓流にちかいところに咲いていました。

うす菫桜の春はなく成ぬ

コスミレ
うす菫と出てくる句が多いのですが スミレは濃いのでタチツボスミレを指すのでしょうか。
と思いつつ選んだのは コスミレ
東京の公園です。お花見で皆さん上を見ているときに 私は下ばっかり見てました(^_^;) コスミレが桜の下でちっちゃく咲いていました。

大菫小菫庵もむつかしや

マルバスミレとフモトスミレ
大きいほうがマルバスミレ 小さいほうがフモトスミレです。 みあってみあって〜。
すみれにも大きい小さいがあるように 庵での生活も面倒なことがある ぐらいの意味かなあ(^_^;)

蛬けふや生れん菫さく

フモトスミレ
蛬(キリギリス)とすみれの写真は無理でした(^_^;)
ヤブキリの赤ちゃんでしょう と教えていただいたので、キリギリスではないけれど虫の赤ちゃんがのっかっていたフモトスミレ。

→(その2)へ続く

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